"道の途中(改)" ▲ BACK TO TOP


二度と会わずに済むなら、その方がいい。
でも、いつかきっとまた会わなければならない日が来る。

待ち合わせ場所を指定したのは、フランソワーズだった。
大通りの角にあるその店は、洒落たオープンカフェになっていて
モスグリーンに塗られた壁と真っ白な柱が遠目からでも目立つ。
大きなガラス張りの店内は明るく、恋人達の待ち合わせ場所としては
さぞかし適していることだろう。
恋人達なら。

ハインリヒは、交差点の向こうに見えるカフェを眺めてそう思った。
カフェの窓際の席で、新聞を広げて退屈そうに欠伸をしているグレートが見える。
店内の客は殆どがカップルか学生のグループ、若い観光客ばかりで
エスプレッソを一人で飲む禿げた中年は思いっきり目立った。
あいつはまだか。
待ち合わせの時間を過ぎているのは重々承知しているが、ハインリヒには
あの華やかなカフェで中年男二人、顔をつきあわせて座る気にはとてもなれない。
グレートには悪いが、フランソワーズが来るまでここで待たせてもらおう。
と、グレートが不意に立ち上がり、こちらに向かって手を振った。気付かれたか。
ハインリヒがぎょっとして固まると、後ろから肩をぽん、と叩かれた。
「久しぶりね、ハインリヒ。元気だった?」
振り向くと、フランソワーズが立っている。カフェのグレートに向かって手を振った。
「ああ。…お前も元気そうだな」
ハインリヒは、フランソワーズと腕を組んで立っている若い男を見ながら答えた。

半年ほど前に、仲間達は一度解散する事を決めた。
X島を破壊しただけで安全が保証される訳ではなかったが、ひとまず自分たちを
追う敵の姿も見えなくなり、晴れて自由の身になれたのだ。
この先を思えば、それぞれが自分の生活を確立する必要はあるだろう、という
博士の意見で、イワンを除く全員が自分たちの国へ帰ることとなった。
ハインリヒは西ドイツで生活する事に決めた。
あの壁を超えた時から止まっていた鉛のような時間を、少しずつ融かして腹に納める。
融けた鉛は己の体の金属部分にだけ馴染み、生身の部分とは相容れようとしない。
それでも、その重みを抱えて生きる以外ないのだろうと思っていた。
しばらくトラック運転手などで日銭を稼ぎながら生活していたが、ある日グレートから
「芝居の興行でパリに行くので、3人で会わないか」という手紙が来た。
真っ先に日本を出たハインリヒは、他の仲間の消息を殆ど知らなかったが
メンテナンスの必要上、連絡先だけは博士に教えていたことをその時思い出した。
グレートは今、小さな劇団で役者としてそれなりに成功しているらしい。
自分の改造された体を受け入れ、利用して生きていくだけの老獪さを持つ中年は
近況を見るだけでも、なかなか充実した毎日を送っているようだ。
数日後届いたフランソワーズの手紙にも、待ち合わせ場所の指定と簡単な近況が
綴られていた。家族と生活しバレエのレッスンを再開した、というそれだけだが
こちらも元の生活に戻ったという安心感が伝わってくる。
正直に言えば、慣れない生活に嫌気が差し始めていたハインリヒは、2人に会うのも
気が引けた。それでも仲間の成功を祝ってやりたい気持ちの方が少しだけ勝った。
それに会うのはドイツではない。荒れたアパートを見られる事もないだろう。
そんな訳で遠距離の仕事を入れたついでにパリまでやってきたハインリヒは
しかし待ち合わせの店を見た途端、軽く後悔したのだった。
「あの人も?」
こちらに向かって一所懸命に手を振る禿頭を見て、男がフランソワーズの耳元に囁いた。
「そう。この人と私と、3人で待ち合わせ」
フランソワーズはにっこり頷くと、反対側で仏頂面をしているハインリヒを見上げる。
男がグレートとハインリヒを見比べて、戸惑ったような顔をした。

「友達って言うから、もっと若い人かと思ってたけど」
フランソワーズが恋人なのだと紹介したその男は、探るような目で二人を見た。
若い恋人が男と会っていれば心配にもなるかもしれない。でも客観的に見て
この男が自分たちをライバル視する必要はないんじゃないか、とハインリヒは思う。
男は長めの金髪がジョーに少し似ている気もする。でもこちらの方が年上で
落ち着いた雰囲気を持っていた。フランソワーズへの気遣いも堂に入ったもので
ジョーと並んでいるより余程親密な空気が漂っている。
「バレエのお友達が、演劇にも顔が広くて。その関係なの。ねえ?」
フランソワーズがにこにこしながら有無を言わさぬ様子でグレートに同意を迫ると、
グレートが目を丸くしたまま、こくこくと頷いた。
「ふうん。あなたも役者か何か?」
男がハインリヒに水を向ける。
「いや、俺は」
「彼は有名な舞台美術の会社に勤めていてな。パリの劇場とも仕事をしている」
グレートがハインリヒを遮って、勝手に紹介し始めた。フランソワーズが頷く。
「そうなの」
「芸術関係の話じゃ混ざれそうにないな。そっちは疎くて」
男は肩をすくめると、椅子から立ち上がった。
「俺はファンを送ってきただけだから、どうぞごゆっくり。後で迎えに来るよ」
にっこり笑うと、フランソワーズの頬にキスをして耳元に何事か囁く。
フランソワーズは一瞬、きょとんとした顔でハインリヒ達を見た。男は二人に向かって
軽くウインクすると、そのままカフェを出ていった。
「どうかしたか?」
ハインリヒが尋ねると、フランソワーズは少しむっとした顔で答えた。
「…待ち合わせ場所はもう少し選んでやれ、ですって。どういう意味かしら」
その言葉を聞いたグレートは腕組みをして、黙って頷いている。
少しキザだが案外気が利くいい奴かもしれない、とハインリヒも思った。

ハインリヒが2杯目のコーヒーを飲み終える間、殆どグレートとフランソワーズが
二人だけで喋っていた。曰く、自分達の近況。曰く、他の仲間達の消息。
ハインリヒ達が故郷に戻った時、フランソワーズはまだジョー達と一緒に
日本に残っていた筈だ。本当なら真っ先にフランスへ帰ってもいいくらいなのに
彼女が戻らなかったのは、残りたい理由があるのだろうと思っていた。
そしてそれは多分、ジョーが関係しているのだろうとも。
どういういきさつがあったのかは知らないが、結局フランソワーズは一番最後に
故郷へ帰ることとなり、それきりジョーとは連絡を取ってないらしかった。
「あいつ、今はかなりの有名人だぞ。連絡を取るにも一苦労だ」
グレートがジョーの話をしたとき、フランソワーズが一瞬顔を曇らせた。
ジョーは日本でレーサーとして活躍しているらしい。
「そうなの。…知らなかった」
「たまに連絡してやっても罰は当たらんぞ。あいつならきっと喜ぶ」
口数が多すぎるだろうと、テーブルの下でグレートの足を踏みつける。
「じゃあ、ジョーも夢を叶えて元気にやっているのね。良かったわ」
フランソワーズがにっこり微笑む。
「あたしたちね、お互いに幸せになろうって約束したの。そりゃあ色々あったけど
平和な生活に戻れたら、頑張って自分の夢を叶えて生きていこうって。
あたしは家族にも会えたし、バレエのレッスンにも通えるようになったの。
だからジョーのことは気になってたけど…グレートの話を聞いて、安心したわ」
「ひょっとしたらフランソワーズは日本に残る気かとも思ったがな」
グレートはうんうんと頷きながら、大げさな身振りで話を始める。
「辛い過去は忘れて、住み慣れた祖国で自分の夢を追い求めるのも一つの道だ。
元の自由な生活に戻ることこそ、我々の当初の目標だったからして…」
ハインリヒは、長くなりそうだと思ってカフェのメニューを開いた。
コーヒーはもう十分だから、何かつまむものでも頼もうか。
『元の自由な生活』というのはハインリヒには分からないが、今の自由さ加減は
少々持てあまし気味でもある。今更、何をしたいとも思えなくなっていた。
もしかしたら、あのギリギリの中で選択の余地もない戦場の方が
自分には合っていたかもしれない、とさえ思う。
「あのね、もうすぐ私も舞台に立てそうなの。もしかしたら、だけど」
「アルコールも最近は控えてるんだ。禁酒期間が長かったから」
それでも、戦いはせずに済むならその方がいいのだろうし、
彼らの幸せそうな顔を見られるのだから、この選択は正しかったのだ。
「この公演が終わったら、一度中国を回って日本に行こうと思っているんだ。
ジョーや博士に会ったら、今日の事はしっかり伝えておいてやるよ」
どういう話の流れか、グレートがそんな事を言いだした。
「お前さんのハンサムな恋人のこともな。ジョーにも美人の彼女ができてると
丁度いいバランスなんだが…てっ!?」
ハインリヒは、今度は力一杯グレートの足を蹴っ飛ばした。

もう1杯なら何か飲んでもいいか、という気になってきた頃
グレートが時計に気付いて慌てた。
「いかん、そろそろリハーサルの時間だ。帰らないと」
「あら、もう?」
フランソワーズが話し足りない、という顔でグレートを見る。
「予定より早いんじゃないか」
「会場の都合で、少し早まったんだ。悪いが、また明日」
グレートは帽子をかぶると、フランソワーズにメトロの方角を尋ねて
慌てて店を出ていった。帰り際、ガラス越しに振り返って帽子を取り
芝居の終幕のようなゼスチャーで礼をして見せる。
ひらひらと窓の外に手を振るフランソワーズを、ハインリヒは眺めた。
二人のカップはとうに空になっていたが、おかわりを頼む気にもなれない。
とりあえず店を出よう、と言おうとして気がついた。
「…迎えに来るって言ってたか」
「そうなの。もうすぐ来るとは思うんだけど」
フランソワーズは肩越しに窓を見る。夕日がカフェの中にも差し込んだ。
オレンジ色の街並みの中、気の早い街灯がいくつか点り始めている。
「…お前」
ふと言葉が口をついて出た。フランソワーズが顔を向ける。
「何であんな嘘をつくんだ」
「嘘?」
「あの男、本当にお前の恋人なのか?」
「失礼ね。どういう意味よ」
フランソワーズがハインリヒの方に向き直った。青色の瞳で、軽く睨む。
と、不意にくすくす笑い出した。ぺろりと舌を出すと、悪びれもせずに言う。
「グレートにばれなかったのなら、いいわ」
「あいつも半信半疑だと思うがな」
ハインリヒは首を傾げた。完全に騙されていたような気もするが。
「あたしは元気で幸せに暮らしてます、ってジョーに伝えてくれたらいいのよ」
「自分で言うんじゃだめなのか」
「連絡とってないもの」
フランソワーズは空のカップを両手でいじりながら言った。
「声を聞いたら会いたくなっちゃう。会ったら別れたくなくなるわ。
…でも、それじゃダメなの。」
言葉を探しながら、ぽつりぽつりと話す。
「あたしがジョーの事を忘れて幸せにしてるって分かれば、ジョーだって
私のことを忘れて幸せになれるでしょう」
「どうだかな」
二人で決めたことなら、ハインリヒが口を出す理由はない。
しかし過去を忘れて、未来だけを夢見ることはできるのだろうか。
少なくとも自分には無理だ、とハインリヒは思った。
現在は過去の延長であり、未来は現在の延長でしかない。
結局は過去も未来も、今と同じ線上にしかないのだから。

しばらく黙りこくったまま、時が過ぎた。
「お待たせ」
先程の男がフランソワーズを迎えにやってきた。テーブルを見回して首を傾げる。
「あれ、あの人帰っちゃいました?チケット買わせてもらおうと思ったのに」
そう言いながらもそれほど残念そうな顔はしていない。当然のようにフランソワーズの
隣に座って、エスプレッソを注文すると煙草を取り出した。
フランソワーズと同じ色の瞳。髪の色が少し薄く見えるのは、長さのせいかもしれない。
「?」
ハインリヒがじっと見ているのに気付いたのか、男が眉根を上げて見返してくる。
その表情が。
「そっくりだな」
ハインリヒは口をへの字に曲げて、そう言った。
「へ?」
一瞬、男は何の話か分からないといった顔をした。それからフランソワーズを見る。
フランソワーズがこっくりと頷いた。
「ばれちゃった」
「ああ、何だ」
悪びれもせずに男は笑った。
「そりゃそうだよな、俺だって無理だろって思ったもの。でもこいつ、聞かなくて」
フランソワーズはばつが悪そうな顔をしている。
「そういえば自己紹介はまだでしたっけ?初めまして、兄のジャン=アルヌールです」
ジャンが手を差し出す。ハインリヒはちらりとフランソワーズの方を見てから
軽くジャンの手を握り返した。ジャンは何も気付いてない様子だ。
「つまらない見栄を張るくらいなら、彼氏の一人も作ればいいだろうにね。それが
男と会うっていうから、てっきり嫌な奴にしつこくされてるのかと思ったんだけど」
ハインリヒは、さっきまでジャンがフランソワーズをいかにも丁重に扱うのを見て
さすがフランス人の男は違うと妙に感心していたのだが、今のジャンは遠慮無く
フランソワーズの頭をくしゃくしゃとかき回しながら、言いたい放題言っている。
これはこれで、さすが身内は違う…とハインリヒは改めて思った。
他の男に同じことをされたら、あのフランソワーズが黙っている訳がない。
「それでも本当なら俺が口を挟む話じゃないんだけど。ちょっと色々あって」
「ああ、可愛い妹さんに悪い虫がついたら心配だものな」
他意はなかったのだが、ハインリヒの口をついて出た言葉をどう解釈したのか
ジャンは苦笑し、フランソワーズは頬をふくらませてこちらを睨みつけた。
「申し訳ない。妹は昔、事件に巻き込まれた事があるんだ。少し大げさだと
思うだろうけど、保護者としては心配でね」
言い方から察するに、フランソワーズはジャンに何も説明してないようだったので
ハインリヒもどう答えていいのか分からない。曖昧に頷いて見せた。
ジャンは目を細めてその様子を見ていたが、いきなり半分程残した煙草を潰すと
にこりと笑い、フランソワーズに向き直った。
「そろそろ帰るか?」
思ったより食えない男だ。そういや軍人だとか言ってなかったか。
「ハインリヒ、これからどうするの?」
「こっちの事業所に長距離運転手用の仮眠室があるから、そこに泊まる」
「良かったら家に来ますか?狭いけど、ゲストルームくらいはある」
「いや、もう荷物も置いてきているから」
夕食の誘いも断った。こじれないうちに退散するに限る。ジャンも特に
引き留める気はなさそうだったので、そのまま3人で店を出た。
「じゃあ、明日ね」
最初に出会った交差点で別れることになった。
先に歩き出したハインリヒが、ふと後ろを振り返ると並んで歩く二人が見えた。
ジャンはいつもそうしているのだろう、ごく自然に車道側に回り、
フランソワーズの歩幅に合わせてゆっくり歩いている。
ハインリヒの記憶にいるフランソワーズは、いつもみんなに追いつくために
大股ですたすたと歩いていた。ジョーと並んでいる時ですらそうだったので
特に何とも思っていなかったが、今ああやって歩いている姿を見ると、
あれが本来のフランソワーズの歩調なのかもしれない。
隣に並んで歩くジャンはずっと昔からそれを知っているのだ。
ハインリヒは頭を振ると、歩き出した。
グレートが日本に戻った時には、今日見たままを伝えればいい。

「お兄ちゃん」
「ん」
「あの、…ごめんなさい。今日はつきあってくれてありがとう」
並んで歩きながら、フランソワーズがぽつりと言った。
「うん」
ジャンも小さく頷いた。そのまましばらく二人で黙々と歩いた。
すっかり日が落ちた通りの中、街灯が一定のリズムで二人を照らしていく。
信号のある交差点に差し掛かって足が止まると、ジャンが呟いた。
「友達なら、嘘はつかない方がいいんじゃないのか」
「…」
「それも、すぐバレるような嘘」
「…バレないって思ったのよ」
呆れたようにジャンがフランソワーズの方を見る。フランソワーズは肩をすくめた。
「バカか。俺以外の奴なら誰に頼んだってバレなかったのに」
「だって」
そう言ってフランソワーズは黙り込んだ。
別に二人に見栄を張ろうとか騙そうとか、そういうつもりでもなかった。
折角仲間達に会うのに、わざわざジャンを引っ張り出したのは、怖かったからだ。
グレートやハインリヒは、大切な仲間だが、彼らとの思い出は常に嫌な記憶を伴う。
実験体として扱われ戦いに明け暮れた日々は、できるだけ早く忘れたかった。
それなのにジョーの事を考えると、あの戦場さえ懐かしいような気がする。
あれほど渇望していた元の生活を、やっと取り戻したのに。
相反した感情がフランソワーズを混乱させる。
自分を今の生活につなぎ止める誰かに、側に居て欲しかった。
「ファン?」
思わずジャンの腕を強く握っていたらしい。ジャンが顔をのぞき込んだ。
「…お兄ちゃんよりかっこいい人、思い当たらなかったのよ」
そう言って笑うと、ジャンも肩をすくめて笑う。
「そりゃそうだ」
「いいのよ。私が今、元気で幸せにやってるって分かって貰えればいいんだから」
ジャンは妹の方をしばらく見ていたが、信号が変わったのに気付くと
フランソワーズを促して歩き出した。
「明日は一人で行くよな?」
「うん、大丈夫。お兄ちゃんのデートの邪魔はしませんから」
「それならいい」
「うんと遅く帰ってあげるから、どうぞごゆっくり」
「程々にしろよ。あまり遅いと心配になるから」
冗談とは解釈しなかったらしく、ジャンは眉根にしわを寄せて言った。
フランソワーズはそんなジャンを見て素直に頷く。心配されているのだ。

「帰ろう」
小さい頃から通い慣れた道を、兄と二人で腕を組んで歩いた。
この先にあるのは、住み慣れた小さなアパルトマン。
私の還る場所。


//end.





何故か兄シリーズ中に「グレートとハインリヒがジャンを知っている」という
伏線があったので書いてみました。ヨミ編より前の、一時帰国(結果的に)の頃の話。
ハインリヒは底の浅い私には書けない…というか手を出せない気が。

…(改訂)
文章中に完全設定ミスがあったために一時撤去。随分遅くなってすみませんでした。
何にしろ自分のかいたものを見直すというのは苦手な性格なので、記憶を頼りに
殆どロクに見直さずに書き直したら、かなり長くしかも微妙に違う話になったような。


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Mad Tea Party / Min,co:
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